プログラム活動

これまでのI-House Lunchtime Lecture


紛争後、平和はどう築かれるのか


講師: 長谷川 祐弘(法政大学教授、元国連事務総長東ティモール特別代表)
日時: 2012年1月26日(木) 12:15〜1:30 pm
会場: 樺山・松本ルーム
会費: 1,000円(学生:500円、会員:無料)
     *要予約(昼食は含まれておりません)
用語: 日本語(通訳なし)

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インドネシアから独立した東ティモールは、平和構築が順調に行われている国として国連に評価されています。また、ルワンダは大虐殺後、国家再建を進め、今ではアフリカでも著しく躍進している国として認められています。90年代以降、これらの国のように、紛争後、「平和」への道を歩んでいる国は多数ありますが、そこにいたるプロセスはさまざまです。「真実」の究明や責任追及の裁判による「正義」が、いかにして持続可能な「平和」を達成できるのかという課題もあります。今回は、東ティモール、ルワンダ、中東、南アジアなどの比較を交えながら、さまざまな平和構築のあり方と、真実・正義・平和の相関関係について、多くの国で平和構築に尽力されてきた長谷川氏にお話しいただきます。

長谷川 祐弘:
ミシガン大学卒、ワシントン大学にて博士号を取得。1969年国連開発計画(UNDP)ニューヨーク本部職員。その後、インドネシア常駐副代表、国連ボランティア・カンボジア選挙監視団統括責任者、ソマリア国連平和維持活動政策企画担当部長、ルワンダ国連常駐人道調整官、UNDP駐日代表、UNDP紛争予防・復興担当特別顧問、国連事務総長特別代表、東ティモール民主共和国大統領特別顧問などを歴任。2007年より現職。



湾岸諸国を過ぎ去った 「アラブの春」


講師: 河井 明夫(財団法人 中東調査会研究員)
日時: 2011年10月19日(水) 12:15〜1:30 pm
会場: 樺山・松本ルーム
会費: 1,000円(学生:500円、会員:無料)
     *要予約(昼食は含まれておりません)
用語: 日本語(通訳なし)



今年に入りアラブ世界各地で民主化要求運動が高揚した際、世界の主要なエネルギー供給源である湾岸諸国への影響に注目が集まりました。そうした中、バーレーンでは、スンナ派支配層によって差別されてきたという不満を抱く多数派のシーア派住民のデモが激化。バーレーンを始めとする湾岸諸国は「アラブの春」と呼ばれる大衆蜂起にそれぞれどう対処したのでしょうか。また、なぜこの地域では、政権崩壊や交代が起こらなかったのでしょうか。同地域について長年研究され、ご自身もアラブ圏在住経験をお持ちの河井氏にお話しいただきます。

河井 明夫:
1968年生まれ。東京大学教養学部(中東地域研究)卒業後、日本放送協会(NHK)で記者・番組制作。ヨルダンでアラビア語習得後、ドバイでウェブサイト翻訳、在サウジアラビア日本国大使館専門調査員、カタール国営通信社勤務を経て2008年より現職。



中東変動の現状と行方

【本講演の編集を施したテキストが、国際文化会館会報 Vol.22, No.2, 2011に掲載されています。】


講師: 山内 昌之(東京大学教授・中東調査会常任理事)
日時: 2011年7月6日(水)12:15〜1:30 pm
会場: 樺山・松本ルーム
会費: 1,000円(学生:500円、会員:無料)
     *要予約(昼食は含まれておりません)
用語: 日本語(通訳なし)



チュニジアで起きた「ジャスミン革命」に端を発し、エジプト、シリア、リビアなどに広がりを見せている中東の民主化運動ですが、同じ中東でも社会構造や部族、宗派の違い、資源所有の違いなどにより、抱える事情は国によって異なります。そのような違いを含め、中東変動の現状と展望について、長年、イスラーム・中東地域の研究者として第一線で活躍されている、山内昌之氏にご解説いただきます。

山内 昌之:
1947年生まれ。東京大学学術博士。カイロ大学客員助教授、ハーバード大学客員研究員、日本政府中東文化ミッション団長などを歴任。主著に『スルタンガリエフの夢』(東京大学出版会・1987年、サントリー学芸賞)、『瀕死のリヴァイアサン』(TBSブリタニカ・1990年、毎日出版文化賞)、『ラディカル・ヒストリー』(中公新書・1991年、吉野作造賞)など。2002年に司馬遼太郎賞を受賞、2006年に紫綬褒章を受章。



宿命の越境者 イサム・ノグチ

【本講演の編集を施したテキストが、国際文化会館会報 Vol.22, No.2, 2011に掲載されています。】


講師: ドウス 昌代 (作家)
日時: 2011年5月26日(木)12:15〜1:30 pm
会場: 樺山・松本ルーム
会費: 1,000円(学生:500円、会員:無料)
     *要予約(昼食は含まれておりません)
用語: 日本語(通訳なし)



没後20年以上たった今でもその生涯や作品に注目が集まり続ける彫刻家、イサム・ノグチ。氏の生涯を、8年にわたる丹念な調査により浮き彫りにした『イサム・ノグチ』(2000年 講談社、2003年 講談社文庫、講談社ノンフィクション賞受賞)を執筆したドウス昌代氏は、ノグチ氏を「宿命の越境者」と評しました。日本と米国、彫刻と建築など様々な境界を「越境」し、アインデンティティの模索をし続けたイサム・ノグチ氏について、ドウス氏にお話しいただき、ノグチ氏の存在と作品の今日的意味を考えます。

ドウス 昌代:
北海道生まれ。早稲田大学を卒業後、1963年に渡米。日本軍による連合国側向けのプロパガンダ放送にかかわる女性アナウンサーの反逆罪を検証した『東京ローズ』(講談社)で講談社出版文化賞(1977年)、第二次世界大戦時の日系人米軍部隊について書いた『ブリエアの解放者たち』(文芸春秋)で文芸春秋読者賞(1982年)、大正期にハワイで日本人移民労働者がおこした大ストライキがその後の日米関係におよぼした影響を描いた『日本の陰謀』(文芸春秋)で大宅壮一ノンフィクション賞および新潮学芸賞(1992年)を受賞。



ソマリア沖・アデン湾における海賊問題の現状と課題


講師: 中畑 康樹(防衛省統合幕僚監部、第3次派遣海賊対処指揮官)
コメンテーター:上野 英詞(財団法人 海洋政策研究財団調査役)
日時: 2011年4月22日(金) 12:15〜1:45 pm
会場: 樺山・松本ルーム
会費: 1,000円(学生:500円、会員:無料)
     *要予約(昼食は含まれておりません)
用語: 日本語(通訳なし)
協力: 社団法人 日本船主協会



日本はエネルギー資源の多くを海上輸送による輸入に依存しているため、海上交通路の安全が妨げられた場合、経済活動や生活に大きな影響があります。2010年に世界各地で起きた海賊事件は445件*に達し、その約半数は、日本へのエネルギー供給の生命線ともいえるソマリア沖・アデン湾において発生しています。

 今回は、このソマリア沖・アデン湾での海賊対処行動を指揮した、自衛隊の指揮官ならびにソマリア沖海賊問題の専門家をお招きし、その現状や背景などについてお話しいただきます。

*参考:国際商業会議所国際海事局の年次報告書

中畑 康樹:
防衛省統合幕僚監部指揮通信システム部指揮通信システム運用課長、1等海佐。1963年生まれ。防衛大学校卒業、筑波大学大学院修士課程(地域研究研究科)修了。護衛艦「せとゆき」艦長、護衛艦隊司令部幕僚、海上幕僚監部防衛課、第1護衛隊群司令部幕僚などを歴任。第4護衛隊司令在任中の2009年10月から2010年3月にかけて第3次派遣海賊対処行動水上部隊指揮官としてソマリア沖・アデン湾の護衛任務を行う。

上野 英詞:
1942年生まれ。日本大学卒。同大学院修士課程修了。防衛研究所主任研究官を経て、現職。専門分野は米国防政策、日本およびアジアの安全保障問題。著書に、『新国際秩序の構想』(共著、南窓社1996)ほか。



激動する中国の地方都市
―瀋陽、大連、都江堰の都市環境のいま―

【本講演の編集を施したテキストが、国際文化会館会報 Vol.22, No.1, 2011に掲載されています。】

講師: 石川 幹子/東京大学大学院教授
日時: 2010年12月8日(水) 12:15 pm〜1:30 pm (講演のみ)
会場: 樺山・松本ルーム
会費: 1,000円(学生:500円、会員:無料)
     *要予約(昼食は含まれておりません)
用語: 日本語(通訳なし)



急激な経済発展を遂げる中国では、北京や上海のような大都市のほか、地方都市の拡大も著しく、その動向は世界的に注目を集めています。経済発展とともに、あるいはその結果として中国の地方都市のランドスケープは近年どのように変化し、どのようなビジョンでさらに変貌を遂げようとしているのでしょうか。都市環境計画の第一線でご活躍中の石川幹子氏に、瀋陽市(旧奉天市)、大連市、四川大地震からの復興を進める都江堰市など、急激な変化を遂げる中国の地方都市の事例を紹介していただきながら、瀋陽市ハン河中央公園(国際競技設計優勝)の実施・施行の経験をふまえて、都市環境およびそのデザインの変化からいまの中国の課題と展望についてお話しいただきます。

講師プロフィール
東京大学農学部農学博士、ハーバード大学デザイン学部大学院卒業。全国約200の市町村の水と緑の計画・設計に携わり、新宿御苑再生設計、各務原市水と緑の回廊計画(緑の都市賞:内閣総理大臣賞)などを担当。土木学会環境デザイン最優秀賞、瀋陽市ハン河流域ランドスケープ・デザイン にて国際ランドスケープ・デザイン競技設計第1位など受賞多数。著書に『都市と緑地』(岩波書店 2001)など。



日米「密約問題」の意味するもの
―その歴史的背景と日米同盟の課題―

講師: 波多野澄雄/筑波大学大学院教授
日時: 2010年9月3日(金) 12:15 pm〜1:30 pm (講演のみ)
会場: 樺山・松本ルーム
会費: 1,000円(学生:500円、会員:無料)
     *昼食は含まれておりません。
用語: 日本語(通訳なし)



いわゆる日米「密約」問題の調査を行った外務省有識者委員会が、報告書を今年3月、外務大臣に提出しました。日米安保条約や沖縄返還に関し、これまで「不存在」とされてきた日米間の「密約」のいくつかが明らかとなり、その評価をめぐって議論が続いています。他方、外務省は密約調査の終了とともに、関連する機密外交文書を大量に公開しました。これら新たに公開された外交文書に基づき、「密約問題」の根幹にある安保条約の運用の問題、沖縄返還と「核密約」の問題、日米間の理解の違い、安保条約の歴史的評価などについて、有識者委員会委員を務めた波多野氏に解説していただきます。

講師プロフィール
専門は日本政治外交史。防衛庁防衛研究所(当時)、コロンビア大学東アジア研究所、ハーバード大学ライシャワー日本研究所等にて研究。筑波大学助教授、教授、副学長などを歴任。現在、アジア歴史資料センター運営諮問委員、外務省「日本外交文書」編纂委員長などを務める。著書に『太平洋戦争とアジア外交』(東京大学出版会, 1996、吉田茂賞を受賞)、『現代日本の東南アジア政策、1950-2005』(共著、早稲田大学出版部, 2007)など。



「東アジア共同体」という幻想
誤解のない日中韓関係のためのアンチテーゼ

講師: 小倉紀蔵/京都大学大学院准教授
日時: 2010年5月28日(金) 12:15 pm〜1:30 pm (講演のみ)
会場: 岩崎小彌太記念ホール(本館地下1階)
会費: 1,000円(学生:500円、会員:無料)
     *昼食は含まれておりません。
用語: 日本語(通訳なし)


鳩山政権は「東アジア共同体」構想を掲げ、政治や経済などの側面から「東アジア」の枠組みをつくるという機能主義的なアプローチも、すでに行われています。しかし、歴史認識問題や領土問題などが浮上するたびに日中・日韓関係は悪化し、これらの問題もいまだ解決の兆しは見えていません。誤解のない信頼関係を築くためには、それぞれの文化的背景を見据え、お互いの違いを認め合った上で話し合うことが、新たな「東アジア」を築いていくためには不可欠であると、小倉氏は述べています。本講演では、日中韓関係の根源にある文化的問題について解説していただきます。

講師プロフィール
東京生まれ。東京大学ドイツ文学科卒業。電通に勤務後、韓国ソウル大学校哲学科大学院に留学し、博士課程単位取得(東洋哲学専攻)。東海大学助教授を経て、2006年より京都大学大学院人間・環境学研究科助教授(2007年より准教授)。専門は韓国哲学。著書に『日中韓はひとつになれない』(角川書店2008年)、『歴史認識を乗り越える――日中韓の対話を阻むものは何か』(講談社2005年)、『心で知る、韓国』(岩波書店2005年)など多数。NHKテレビ・ラジオ「ハングル語講座」講師、外務省「日韓友情年2005」実行委員も務めた。


英語の世紀における国語
〜作家からの視点〜

講師: 水村美苗/作家
日時: 2010年2月25日(木) 1:30 pm〜2:45 pm (講演のみ)
会場: 岩崎小彌太記念ホール(本館地下1階)
会費: ご聴講のみ1,500円(会員1,000円)
     ご聴講および昼食券3,000円(会員2,000円)
用語: 日本語(通訳なし)

 

 


英語の力で世界と渡り合わなければならなくなった時代に私たちは生きている、と作家の水村美苗氏は述べています。日本でも英語の必要性は高まる一方で、小学校からの英語教育の導入も始まります。日本語で書く外国人が文学賞を受賞する機会や、日本語の小説が他の言語に翻訳される機会も増えていますが、「国語」としての日本語は安泰ではなくなりつつあります。国語の歴史的意義と将来を考え直すことは、今までになく重要な課題となっています。本講演では、ご自身の作品でも日本語に英語を交ぜる新しい試みをされている水村氏に、国語教育再考の必要性を、作家の視点からお話しいただきます。


講師プロフィール

東京生まれ。12歳で渡米。イェール大学で仏文学を専攻。同大学院修了後、国際交流基金研究員として、帰国。その後、プリンストン大学などで日本近代文学を教える。著書に、『續明暗』(筑摩書房1990年、芸術選奨新人賞)、『私小説 from left to right』(新潮社、1995年、野間文芸新人賞)、『本格小説』(新潮社、2002年、読売文学賞)、『日本語が亡びるとき――英語の世紀の中で』(筑摩書房、2008年、小林秀雄賞)。近著に、『日本語で読むということ』(筑摩書房、2009年)、『日本語で書くということ』(筑摩書房、2009年)がある。


大国ロシアのいま
〜二頭体制の展望と今後の日ロ関係〜

講師: 下斗米伸夫/法政大学教授
日時: 2009年10月7日(水) 0:15 pm〜1:15 pm (講演のみ)
会場: 樺山・松本ルーム(本館地下1階)
会費: ご聴講のみ1,500円(会員1,000円)
     ご聴講および昼食券3,000円(会員2,000円)
用語: 日本語(通訳なし)

 


冷戦終結から20年、アメリカはオバマ新大統領をむかえ、多極的な新しい世界秩序が期待されている中、ロシアは独自の路線を歩んでいます。プーチン氏(前大統領/現首相)の登場によるナショナリズムの高揚、オイルマネーの流入、昨年8月のグルジア紛争など近年の展開から、大国ロシア復活を印象づける動きもみられます。プーチン首相とメドベージェフ大統領の二頭体制発足から1年を経たいま、ロシア社会の現状、そして日ロ関係と今後の展望について、ロシアの政治/社会に精通し、4ヶ月のモスクワ滞在から10月に帰国される下斗米伸夫氏にお話しいただきます。


講師プロフィール
1948年生まれ。法学博士。専門は比較政治論、ロシア・CIS政治、ソ連政治史。文部省派遣、新渡戸フェロー、ハーバード大学フェロー、フルブライト・フェローとして旧ソ連、英国、米国に留学。朝日新聞客員論説委員、日本国際政治学会理事長などを歴任。主な著書に『アジア冷戦史』(中央公論新社 2004年、アジア・太平洋賞特別賞受賞)、『モスクワと金日成――冷戦の中の北朝鮮 1945-1961年』(岩波書店 2006年)、『ロシア変動の構図――エリツィンからプーチンへ』(編著、法政大学出版局 2001年)など。


学力世界一のフィンランドに学ぶ〜世界の中の日本の教育

講師: 佐藤 学/東京大学教育学部教授
日時:  2009年6月23日(火) 12:15-1:15 pm
会場: 国際文化会館 樺山・松本ルーム
会費: 3,000円(会員2,000円)昼食付き*
1,500円(会員1,000円)聴講のみ
用語: 日本語(通訳なし)

講演レポート    
  

OECD(経済協力開発機構)が学習到達度調査を2000年に始めて以来、フィンランドが3回連続して「学力世界一」と評価されたことから、その教育理念・方法が世界中から注目されています(2006年の調査では57ヶ国が参加、日本は読解力15位、科学的リテラシー6位)。フィンランドが学力世界一となった理由として、小国の福祉国家であることや移民が少ないことなど、国としての特殊性がしばしばあげられますが、日本や他の国が学べる点も大いにあるのではないでしょうか。今回は、フィンランドの教育改革を推進した元教育大臣のオッリペッカ・ヘイノネン氏に取材された佐藤学氏に、フィンランド教育の考え方や授業の特色、また、日本の教育制度に活かせる点などをご紹介いただき、世界の中での日本の教育について考えます。

講師プロフィール
1951年生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。2004年より日本教育学会会長。アメリカや日本の学校カリキュラム改革を研究。1500校を超える国内の学校と300校におよぶ世界中の学校を訪問し、教師と協同で学校の内側からの改革を推進している。著書に、『オッリペッカ・ヘイノネン「学力世界一」がもたらすもの』(日本放送出版協会 2007年)、『習熟度別指導の何が問題か』(岩波ブックレット 2004)、『授業を変える 学校が変わる―総合学習からカリキュラムの創造へ』(小学館 2000年)など。


イラク:新たな対米関係の模索

講師: 酒井啓子/東京外国語大学大学院教授
日時:  2009年2月5日(木) 12:15-1:15 pm
会場: 国際文化会館 樺山・松本ルーム
会費: 3,000円(会員2,000円)昼食付き*
1,500円(会員1,000円)聴講のみ
用語: 日本語(通訳なし)
後援: 社団法人 日米協会

 

 

「対テロ戦争」をすすめたアメリカのブッシュ大統領が2009年1月に退任し、世界の注目がオバマ新大統領のもとの「新しいアメリカ」に集まる中、イラクでは数百万人の難民がいまだ存在し、政権運営に問題を抱えたまま、ますます混迷を深めています。イラク戦争とは一体何だったのか、イラク新体制とイラン、トルコなど周辺国との関係、アメリカ軍の早期撤退を表明しているオバマ政権の影響などを含め、今後のイラク情勢について、長年イラクについて研究してこられた日本で数少ない研究者のお一人である酒井啓子氏に解説していただきます。

講師プロフィール
1959年生まれ。東京大学教養学部卒。英ダーラム大学修士。アジア経済研究所参事を経て、2005年より現職。専攻はイラク政治研究。著書に『イラクは食べる――革命と日常の風景』(岩波書店 2008年)、『フセイン・イラク政権の支配構造』(岩波書店 2003年)、『イラクとアメリカ』(岩波新書 2002年;第15回アジア・太平洋賞大賞受賞)など。共著に『「対テロ戦争」とイスラム世界』(岩波新書 2002年 板垣雄三編)。


アメリカ新大統領登場と日米関係

講師:松尾文夫/ジャーナリスト
日時: 2008年12月11日(木) 12:15-1:15 pm
会場: 国際文化会館
会費: 3,000円(会員2,000円)昼食付き*
1,500円(会員1,000円)聴講のみ
用語: 日本語(通訳なし)




第44代アメリカ合衆国大統領が決まる11月4日の本選挙直後の今回は、共同通信社のアメリカ特派員として1964年から始まる長いアメリカ取材の経験をもたれ、71年の米中和解の可能性を指摘した中央公論論文などで知られるベテラン ジャーナリスト の松尾文夫氏を講師にお迎えします。現在、そして今後のアメリカ、そして日米関係について、2002年にジャーナリストに現役復帰直後からいち早くネオコンの影響力ついての論文を発表されるなど、鋭いアメリカ・ウォッチで活躍されている松尾氏に、ご講演いただきます。世界を左右するアメリカ新大統領の外交政策、とりわけ空洞化が懸念されている日米友好関係の展望などについてもお話しいただきます。なお、松尾氏は、6月〜7月に続き、10月末にもアメリカ現地の取材をされるご予定です。

講師プロフィール
1933年東京生まれ。学習院大学卒。共同通信社入社後、ニューヨーク、ワシントン特派員、バンコク支局長、ワシントン支局長を経て、論説委員、共同通信マーケッツ社長など歴任。2002年に松尾文夫事務所を設立し、ジャーナリストに復帰。主な著書に『ニクソンのアメリカ』(1972年)、『銃を持つ民主主義−「アメリカという国」のなりたち』(2004年に第52回日本エッセイスト・クラブ賞受賞;2007年末にはアメリカの出版社からDemocracy with a Gun: America and the Policy of Forceと題して英語版が出版)など。


アメリカの神話、日米のサラダボウル

講師:巽 孝之/慶應義塾大学教授
日時: 2008年7月4日(金) 12:15-1:15 pm
場所: 国際文化会館
会費: 3,000円(会員2,000円)昼食付き*
1,500円(会員1,000円)聴講のみ
用語: 日本語(通訳なし)



 

ベンジャミン・フランクリンやトマス・ジェファソンら建国の父祖たちは、まぎれもなくアメリカ神話のヒーローといえるでしょう。独立宣言という「魔法」は以後、全世界に及び、いまや21世紀のグローバルな歴史を支える大統領が選ばれようとしています。このような時代に、ハーマン・メルヴィル、福澤諭吉以後の日米交渉史がもたらした環太平洋文化のサラダボウルをめぐって、アメリカ文学思想史を現代批評の最前線から再検討している巽孝之氏にお話しいただきます。

講師プロフィール
1955年生まれ。専門はアメリカ文学、現代批評理論。コーネル大学大学院博士課程修了(Ph.D., 1987年)。著書に『サイバーパンク・アメリカ』(1988年度日米友好基金アメリカ研究図書賞)、『ニュー・アメリカニズム』(1995年度福沢賞)、『アメリカ文学史』、『リンカーンの世紀』、Full Metal Apacheほか多数。日本英文学会理事、アメリカ学会理事、日本アメリカ文学会東京支部長、北米The Journal of Transnational American Studies編集委員


カザフスタンと日本の協力関係

講師:アキルベク・カマルディノフ/駐日カザフスタン共和国特命全権大使
日時: 2008年5月16日(金) 12:00-1:00 pm
場所: 国際文化会館
会費: 3,000円(会員2,000円)昼食付き*
1,500円(会員1,000円)聴講のみ
用語: 日本語(通訳なし)

 


世界のエネルギー資源をめぐる状況が厳しさを増す中、日本にとって、カザフスタンをはじめとする豊かな資源を有する国との協力関係はますます重要となっています。カザフスタンには、レアメタルなど、採掘量が世界第10位以内の鉱物資源が数多く存在します。また、上海協力機構の加盟国で、91年の独立後まもなく諸外国との協力関係を深めてきた中央アジアの中で最も注目される国といえます。6月の同国大統領来日を控え、駐日カザフスタン共和国大使のカマルディノフ氏に、政治・経済の優先事項、そして今後の日本との経済協力や交流の可能性についてお話しいただきます。

講師プロフィール
1961年生まれ。カザフスタン大学卒業。モスクワ大学アジア・アフリカ研究所、ロンドン大学(LSE)等で学ぶ。在日カザフスタン共和国大使館一等書記官、同国外務省二国間協力部部長、アジア・中東・アフリカ部副部長、首相室対外経済部部長などを歴任。2007年より現職


これからの中国と日本を考える

講師:国分良成/慶應義塾大学教授
日時: 2008年4月17日(木) 12:15-1:15 pm
場所: 国際文化会館
会費: 3,000円(会員2,000円)昼食付き*
1,500円(会員1,000円)聴講のみ
用語: 日本語(通訳なし)

 


今回は、北京オリンピックの開催を目前に控え注目されている中国と今後の日中関係について、中国の国内事情に精通されている国分良成氏を講師にお迎えします。昨年の党大会から今年の全人代までの大規模な人事異動、中国の外交、とりわけ対日関係、そして日中の発展過程の比較などについてもお話しいただきます。

講師プロフィール
1953年生まれ。2007年より慶應義塾大学法学部長・法学研究科長。日本国際政治学会理事長、アジア政経学会前理事長。新日中友好21世紀委員会委員も務める。著書に、『現代中国の政治と官僚制』(慶應義塾大学出版会、2004年度サントリー学芸賞)、『アジア時代の検証 中国の視点から』(朝日選書、1997年度アジア・太平洋賞特別賞)など。2007年より国際文化会館評議員。


アメリカ大統領選のゆくえと日米関係

講師:久保 文明/東京大学教授
日時: 2008年2月6日(水) 12:15-1:00 pm
場所: 国際文化会館
会費: 3,000円(会員2,000円)昼食付き*
1,500円(会員1,000円)聴講のみ
用語: 日本語(通訳なし)

 



今回はそれに先立ち、アメリカ国内のみならず、世界的にもその動向が注目される今年のアメリカ大統領選挙について、気鋭のアメリカ政治外交史研究家であり、アメリカ政治に関する著作も数多く手がけられている久保文明氏を講師にお迎えし、大統領選挙についての最新情報と新政権誕生後の日米関係の展望について、アメリカの選挙制度なども交えてお話しいただきます。

講師プロフィール
1956年生まれ、2003年4月より現職。米国のコーネル大学、ジョンズ・ホプキンス大学、ジョージタウン大学、メリーランド大学等にて研究。1990年には、『ニューディールとアメリカ民主政―農業政策をめぐる政治過程』が、政治研究櫻田會賞及び慶応義塾大学義塾賞を受賞。近著に『アメリカ外交の諸潮流−リベラルから保守まで』(編著、日本国際問題研究所刊)。2007年より国際文化会館監事。