プログラム活動

牛場記念フェローシップ

第二回招聘フェロー
アントニオ・ネグリ 来日記念プログラム


  Photo Copyright: David Balicki
著作権代理:
(株)フランス著作権事務所

  プロフィール

2009年3月2日

アントニオ・ネグリ氏来日中止後の経緯について

財団法人 国際文化会館

昨春のアントニオ・ネグリ氏招聘の際は、多大なご協力を賜り、誠に有難うございました。改めてこの場をお借りし、心より御礼申し上げます。氏の初来日を嘱望する各方面から寄せられた多大な期待にも関わらず、諸事情により、残念な結果となりました。

ネグリ氏の再招聘につきましては、来日の中止が決まりましたのち、前回とは異なる枠組みを想定し、準備を進めてまいりましたが、いまなお、氏の来日を可能とする条件が整わずにおります。本年3月末に来日を実現すべく計画を立ててまいりましたが、事態打開のめどがいまなお現時点で立たず、今春の招聘実現は大変不本意ながら、断念いたしました。再招聘へ向けた現況につき、ご理解をいただきたく、お願い申し上げる次第です。

2008年3月22日

アントニオ・ネグリ氏来日中止について

財団法人 国際文化会館

このたび、国際文化会館が主催いたします、牛場記念フェローシップの第二回招聘フェローとして3月20日に来日予定であった、アントニオ・ネグリ氏の来日が、中止となりました。

当会館は、民間レベルで文化交流・知的協力を推進することを目的に、さまざまな知識人・文化人の交流事業を行っております。その一環として今回招聘した、世界的知性で、政治哲学者であるネグリ氏の初来日が中止となりましたことを、誠に残念に思います。これまで、ネグリ氏の来日に向けて、ご尽力・ご協力いただいた京都大学、東京大学、東京藝術大学ならびに関係諸機関の方々に、心より感謝申し上げます。

今後とも、国際文化会館は、原点に立ち戻り、ネグリ氏の来日を実現すべく努力してまいります。


アントニオ・ネグリ氏来日中止に伴う
ネグリ氏関連イベントの実施について

ネグリ氏の来日中止に伴い、3月22日に予定されていた国際文化会館でのネグリ氏の講演会は、中止とさせていただきました。また、京都大学、東京大学、東京藝術大学でのプログラムについては、各大学の運営チームの代表者と協議した結果、ネグリ氏不在でも、ネグリ氏より届いた講演原稿をもとに、内容の変更をした上で、下記の通り実施することを決定いたしました。できるだけ多くの皆さまのご参加をお待ちいたしております。

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人文研アカデミー
「知識労働とプレカリアート」 「大都市とマルチチュード」
(タイトル変更)

<ネグリ氏講演原稿の日本語訳の代読>

日時 2008年3月25日(火)6:00 - 8:30 pm
会場 京都大学創立100周年 記念ホール
主催 京都大学人文科学研究所
共催 財団法人 国際文化会館
会費 無料・事前申込不要
問い合わせ先 京都大学人文科学研究所総務掛 075 -753-6902 または
z-academy*zinbun.kyoto-u.ac.jp (メールを送られる際は*を@に変えて下さい)
http://www.kyoto-u.ac.jp/notice/05_event/2008/080325_2.htm

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東京大学創立130周年記念事業

アントニオ・ネグリ氏講演会

 <プログラム内容を変更の上実施>

日時 2008年3月29日(土)1:00 - 4:30 pm
会場 東京大学 安田講堂
主催 東京大学大学院情報学環・学際情報学府
共催 財団法人 国際文化会館
東京藝術大学美術学部先端芸術表現科、同油画科、音楽学部音楽環境創造科、大学院映像研究科
会費 無料・事前申込不要
問い合わせ先  negri-todai*iii.u-tokyo.ac.jp (メールを送られる際は*を@に変えて下さい)

詳細は:
   

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マルチチュード・アート&ディスカッション・ミーティング

「ネグリさんとデングリ対話」

 <ほぼ同内容で実施>

日時 2008年3月29日(土)1:00 - 9:00 pm・30日(日) 10:00 am - 9:00 pm
会場 東京藝術大学 上野校地美術学部構内
主催 東京藝術大学美術学部先端芸術表現科、同油画科、音楽学部音楽環境創造科、大学院映像研究科
共催 財団法人 国際文化会館 、 東京大学大学院情報学環・学際情報学府
会費 無料・事前申込不要
問い合せ先 ネグリデングリ@芸大実行事務局 050-5525-2606 または
       http://www.negritokyo.org/ 
info*negritokyo.org(メールを送られる際は*を@に変えて下さい)

詳細は
 


 

<来日中止にあたりネグリ氏及びパートナーのルヴェル氏から届いたメッセージ>

日本の友人たちへの手紙

皆さん、

まったく予期せぬ一連の事態が出来し、私たちは訪日をあきらめざるを得なくなりました。この訪日にどれほどの喜びを覚えていたことか! 活発な討論、知的な出会い、さまざまな交流と協働に、すでに思いをめぐらせていました。

およそ半年前、私たちは国際文化会館の多大な助力を得て、次のように知りました。EU加盟国市民は日本への入国に際し、賃金が発生しないかぎり査証を申請する必要はない、と。用心のため、私たちは在仏日本大使館にも問い合わせましたが、なんら問題はありませんでしたし、完璧でした。
ところが2日前の3月17日(月)、私たちは予期に反して査証申請を求められたのです。査証に関する規則変更があったわけではないにもかかわらずです。私たちはパリの日本大使館に急行し、書類に必要事項をすべて記入し、一式書類(招聘状、イベントプログラム、飛行機チケット)も提示しました。すると翌18日、私たちは1970年代以降のトニの政治的過去と法的地位に関する記録をそれに加えて提出するよう求められたのです。これは遠い昔に遡る膨大な量のイタリア語書類であり、もちろん私たちの手元にもありません。そして、この5年間にトニが訪れた22カ国のどこも、そんな書類を求めたことはありませんでした。

飛行機は、今朝パリを飛び立ち、私たちはパリに残りました。

大きな失望をもって私たちは訪日を断念します。
数カ月にわたり訪日を準備してくださったすべての皆さん(木幡教授、市田教授、園田氏――彼は日々の貴重な助力者でした――、翻訳者の方々、諸大学の関係者の方々、そして学生の皆さん)に対し、私たちは申し上げたい。あなたたちの友情に、遠くからですが、ずっと感謝してきました。私たちはこの友情がこれからも大きくなり続けることを強く願っています。皆さんの仕事がどれほど大変だったかよく分かります。皆さんに対しては、ただ賛辞があるばかりです。
パーティは延期されただけで、まもなく皆さんの元へ伺う機会があるだろう、と信じたい気持ちです。

友情の念と残念な思いを込めて……

2008年3月19日 パリにて
ジュディット・ルヴェル
アントニオ・ネグリ

(訳 市田良彦神戸大学教授)


 

Lettre aux amis japonais

Chers amis,

Une serie de circonstances totalement imprevues nous obligent a renoncer a notre voyage au Japon, alors que nous nous faisions une joie immense de ce sejour, des discussions passionnantes et des contacts intellectuels, des echanges et des collaborations que nous imaginions deja.
Il y a presque six mois, nous nous etions renseignes avec l'aide precieuse de l'International House of Japan: les citoyens des pays membres de l'Europe ne doivent pas demander un visa d'entree au Japon s'ils n'y gagnent pas de salaire. Nous avons soigneusement verifie aupres de l'Ambassade du Japon a Paris, cela ne posait aucun probleme pour nous, c'etait parfait.
Il y a deux jours, lundi 17, on nous a contre toute attente demande ce visa - alors que le reglement sur les visas n'avait pourtant pas change. Nous nous sommes precipites a l'Ambassade du Japon a Paris et avons rempli tous les formulaires necessaires, fourni toute la documentation, les invitations, les programmes, les billets d'avion. Hier, on nous a demande en plus toute une serie de documents qui concernaient le passe politique et le statut juridique de Toni depuis les annees 1970. C'est une documentation enorme, en langue italienne, qui remonte a longtemps, et que nous n'avons bien entendu pas sous la main ? et qu’aucun des vingt-deux pays visites par Toni dans les cinq dernieres annees n’a jamais demande.
L'avion partait ce matin - nous sommes restes a Paris.

C'est avec une immense deception que nous renoncons a ce voyage.
Nous voudrions dire a tous ceux qui ont contribue pendant de longs mois a l'organiser (la professeur Kobata, le professeur Ichida, M. Sonoda - notre aide precieuse de tous les jours -, les traducteurs, les collegues des universites, les etudiants) que nous avons apprecie a distance leur amitie, et que nous esperons tres fort que cette amitie ne cessera de grandir dans le futur. Nous savons combien leur travail a ete intense, et nous leur rendons hommage.
Nous voulons croire que ce n'est que partie remise, et que, bientot, nous aurons l'occasion de vous rendre visite.

Avec notre amitie et nos regrets,

 

Judith Revel et Antonio Negri
Paris, le 19 mars 2008

(原文)

 

 

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アントニオ・ネグリ初来日記念プレ企画 

パネル・ディスカッション
“アントニオ・ネグリ 反逆する時代の知性”

『帝国』と『マルチチュード』の共著者で、反グローバリズムの象徴的な存在として知られる哲学者のアントニオ・ネグリ氏が3月下旬に初来日します。本企画は、氏の来日の前に、そのインテレクチュアルとしての波乱に満ちた歩みを振り返りながら、氏の思索と行動を複数のパースペクティヴから考察するものです。グローバル化が日々進展する中で、格差の拡大、アイデンティティ・ポリティクスの噴出、ナショナリズムの台頭等、ますます混迷を極め、複雑化した現代世界を読み解くのに、『帝国』をはじめとした氏の分析枠組みはいかに助けとなりうるのか。こうしたグローバルな文脈の中で、時代に迎合することのない、オルターナティヴを模索する氏の終わりなき知的探求、その思想のアクチュアリティーを検証します。


日時 2月8日(金) 18:00-21:00 
場所 国際文化会館 岩崎小彌太記念ホール(東京都港区六本木5-11-16)
会費 国際文化会館会員無料、一般1,500円、学生1,000円  事前申込要
主催 財団法人 国際文化会館 
パネリスト
姜 尚中(東京大学教授) 「『帝国』とアメリカニズム」
宇野 邦一(立教大学教授) 「生の政治のゆくえ」
竹村 和子(お茶の水女子大学教授) 「マルチチュード/暴力/ジェンダー」
木幡 和枝(東京藝術大学教授) 「マルチチュードと芸術」
モデレーター
市田 良彦(神戸大学教授) 

 

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アントニオ・ネグリ プロフィール

1933年イタリアの、パドヴァに生まれる。マルクス論を中心とした政治哲学の研究者として、また、イタリア全土を揺り動かした、女性・学生・貧民・失業者等、社会的に弱い立場におかれた人々による、新しい社会運動「アウトノミア(自立)」を理論的に統括した社会派知識人として知られていたが、運動が高揚を見せた頃、「赤い旅団」によるアルド・モロ イタリア元首相誘拐暗殺の首謀の嫌疑をかけられ逮捕・起訴。その後、事件への直接的な関与は無かったことが判明するも、その体制批判的な言論活動による政治運動への影響力の責任を問われ有罪となる。獄中から立候補し当選、議員特権を得、拘束を解かれたが、数ヶ月後にその特権を剥奪され、再逮捕直前にフランスへ亡命。パリ亡命中、ジル・ドゥルーズ、フェリックス・ガタリらフランス知識人との親交を深め、グローバル社会における新しい人間解放の理論を発展させ、季刊誌「前未来」を主宰するなど、フランスで活発な研究・執筆活動を続ける。その後、刑期を勤めるため自発的に帰国・収監されるも、処遇が緩和され、2003年釈放となり、現在に至る。

研究者としてのネグリ氏は、イタリアのパドヴァ大学政治社会科学研究所、フランスのエコール・ノルマル(高等師範学校)、パリ第7及び8大学、そして国際哲学院や欧州哲学大学などで教鞭をとる。2000年に刊行し称賛を浴びたマイケル・ハートとの共著『帝国』において、「グローバリゼーション」と呼ばれる現象の進展に伴い出現した新しい世界秩序・主権の形態を<帝国>と捉える一方で、物理的領土を必須とした従来の国民国家の主権とは異なる、脱中心化されたネットワーク状の支配装置としての<帝国>の秩序と権力に対抗するオルターナティヴな実践の可能性を構想し、デモクラシーの運動としての〈マルチチュード〉を概念化した。

主要な著作のうち日本語訳のあるものに、『さらば、“近代民主主義”―政治概念のポスト近代革命 』(作品社、2007)、『芸術とマルチチュード』(月曜社、2007)、『マルチチュード―<帝国>時代の戦争と民主主義』 (日本放送出版協会、2005)、『<帝国>をめぐる五つの講義』(青土社、2004)、『ネグリ生政治的自伝―帰環』(作品社、2003)、『<帝国>―グローバル化の世界秩序とマルチチュードの可能性』(マイケル・ハートとの共著、以文社、2003)、『自由の新たな空間―闘争機械』(朝日出版社、1986、世界書院、2007、再刊)などがある。スピノザについての研究書『野生のアノマリー』は近刊予定。

 

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