【Delve into Japanese Culture@ I-House】
浮世絵の世界—収集の愉しみと落とし穴

  • ※本講演は終了いたしました。
    • 講師: クリス・ウーレンベック(日本博物館シーボルトハウス・キュレーター/日本版画ディーラー)
    • 日時: 2017年1月11日(水) 7:00~8:30 pm
    • 会場: 国際文化会館 樺山・松本ルーム
    • 用語: 英語 (通訳なし) kisako_logo
    • 会費: 2,000円
      (国際文化会館会員と学生は1,500円、前日もしくは当日、国際文化会館にご宿泊の方は無料) 会費は、当日会場の受付にて現金でお支払いください。
    • 定員: 80名 (要予約)
    国際文化会館は、KISAKO Intercultural Instituteとの共催で、英語による日本文化講座を実施しています。本シリーズでは、日本文化をさまざまな切り口で取り上げ、外国人の方にも日本人の方にも、新たな発見があるような内容をご紹介しています。今回は、オランダを拠点に日本の版画や写真を専門とするキュレーター、版画ディーラーとしてご活躍のクリス・ウーレンベック氏をお招きし、浮世絵の世界の魅力を語っていただきます。
    講師からのメッセージ
    日本版画のコレクションは、一筋縄ではいきません。どのように、本物と偽物、価値のある物とない物を見分けたらいいのでしょう?日本版画を理解するには、まず18~20世紀までに作られた版画の製造過程を正しく理解することが大切です。そうして初めて、本物を見極められるようになるからです。しかし本当の難しさは、その先にあります。ここからは、「どのように質の良し悪しを見分けるか?」ということが問題になってきます。古びていたり、変色していたり、裁ち落されていたり、見た目が良くなかったり・・・。さまざまな版画がある中で、果たしてどれを購入すべきなのか、しっかりと見定める知識と目が必要です。本講座では、スライドは敢えて使用せず、良い版画と悪い版画の例を実物でお見せしようと思います。受講者の方々には、実物を見て触って、良し悪しを実感していただきます。もし時間に余裕があれば、保存や、日本版画の収集のために必要な知識やノウハウをお伝えしたいと思います。

    クリス・ウーレンベック

    写真:クリス・ウーレンベック
    1982年に、日本の版画を扱うホテイ・ジャパニーズ・プリンツを創業。1988年には浮世絵についての本などを扱う新古書店を創業。1992年、19世紀の日本の写真に関する書籍を刊行。1992年より、ウーレンベック氏はフリーランスのキュレーターとして、オランダ、米国、日本で、日本の写真、春画、歌川広重、歌川国芳、月岡芳年などの展覧会を企画。展覧会にあわせて、カタログの制作も行う。2007年から、アムステルダムにある20世紀の日本版画を扱うプライベートミュージアム「日本の版画」の館長を務め、現在はオランダのライデンにある日本博物館シーボルトハウスで、キュレーターと版画ディーラーを兼任。年に数回来日し、クライアントやオークション、美術館を訪れている。
    主な出版物に『Ukiyo-e: The Art of Japanese Woodblock Prints』(Amy Newlandとの共著、Knickerbocker Press、1999年)、『Mount Fuji: Sacred Mountain of Japan』(Merel Molenaarとの共著, Hotei Publishing、2000年)『Japanese Erotic Fantasies: Sexual Imagery of the Edo Period』(Margarita Winkel 他との共著、Hotei Publishing、2005年)、『Hiroshige, Shaping the Image of Japan』(Marije Janseninとの共著、Hotei Publishing、2009年)、『Yoshitoshi: Masterpieces from the Ed Freis Collection』(Amy Reigle Newlandとの共著、Hotei Publishing、2011年)、『Waves of Renewal: Modern Japanese Prints 1900-1960』(Amy Reigle NewlandとMaureen de Vriesとの共著、Hotei Publishing、2015年)などがある。