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【アイハウス・プレス】 Demystifying Pearl Harbor: A New Perspective from Japan


Demystifying Pearl Harbor:A New Perspective from Japan By Iguchi Takeo (Professor Emeritus, Shobi-Gakuen University)

井口武夫 著(David Noble 訳)

2010年/366ページ/ハードカバー
ISBN 978-4-903452-19-7
原著:井口武夫著『開戦神話』(中央公論新社、2008年刊)を英語読者向けに改訂、増補、改編等をほどこした決定版
定価 3,086円/割引価格* 2,160円(税込)
*割引価格は国際文化会館会員の方に適用されます。
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日本はなぜ米英との破滅的な戦争に走ったのか。なぜ通告は遅れ、日本は宣戦布告なしに真珠湾を攻撃したと米国から非難されることになったのか。

この画期的な著書で、元外交官の井口武夫氏は外交の失敗に注目し、日本の対米最終覚書とワシントンの日本大使館、ひいては米国務省への伝達の遅れを徹底検証している。著者によれば、軍部(と恐らく外務省)の人間が共謀し、真珠湾と東南アジアへの奇襲攻撃を悟られないよう、外務省からのワシントンへの打電を遅らせるとともに、ルーズベルト大統領から天皇へのギリギリの段階での親電に対応する必要があったことも打電の遅れにつながった。日本の敗戦後、極東国際軍事裁判(東京裁判)に直面すると、個人的な責任を回避したり、上官を守ったりするために、この共謀は隠蔽された。こうして、責任問題の全体が沈黙と矛盾する証言の迷宮に取り残された。

戦後の陰謀史観は、日本が戦争に踏み切ったのはルーズベルトが日本を挑発したためであるとし、東京裁判の「勝者の正義」を疑問視した。また、交渉打ち切りの通告が遅れた責任はワシントンの日本大使館にあるとされた。著者は、こうした神話は政治的には好都合で、心理的には慰めとなるかもしれないが、「勝者の歴史」や「敗者の歴史」を越えて公明正大な歴史的真実を明らかにすることが-自国と外国の、自身にとっても将来の世代にとっても-極めて重要である、と信じている。

本書への推薦文

本書は日本の真珠湾攻撃研究に対する極めて貴重な貢献である。著者は他の誰にもない3つの特質を兼ね備えている。第1に、1941年12月7日、父親が日本大使館に勤務していた関係でワシントンDCにいた。特権的な外国人から蔑むべき敵性外国人への転落という屈辱的な経験をした著者は、日米戦争は避けられた悲劇であったと個人的に固く信じている。第2に、著者自身、後に外交官となり、本省と在外公館の官僚主義を身をもって体験している。第3に、著者は国際法の専門家でもあり、外務省退職後、長年に亘り国際法の著作を発表したり、教鞭をとったりしている。したがって、最終的に真珠湾攻撃につながった日米論争の法的側面を評価することができる。これらの特質に加えて、日米の公文書に関する長年に亘る自身の研究や真珠湾をめぐるドラマに直接間接に関与した役人や軍人へのインタビューも行っている。その結果、本書は最新の、信頼性の高い、説得力のある歴史書となっている。——入江昭(ハーバード大学) 本書に寄せた序文より

井口武夫氏は、軍の圧力の下で、日本外務省は適切な最後通牒を撤回し、代わりに交渉打ち切りを米国に通告する決定を下しただけでなく、ワシントンの日本大使館への打電も攻撃まで15時間遅らせた、と述べている。著者は、外務省が野村吉三郎大使を攻撃計画の蚊帳の外に置いたと説得的に論じている。——『ジャパン・タイムズ』2008年12月8日社説