Architalk ―建築を通して世界をみる

日本近代建築の巨匠3名(坂倉準三、前川國男、吉村順三)によって設計された国際文化会館は、創立当初から現在まで、多数の建築家や建築関係者が来館しています。Architalkは、会館の建物の再生が行われてから10年目にあたる2016年度にスタートし、内外で活躍する建築家を招いて現代世界について考えるためのプログラムです。

Architalkウェビナーシリーズ 2023

本ウェビナーシリーズでは、国際的に活躍する建築家をスピーカーに迎え、建築と建築空間の視点を通して地球温暖化、地域コミュニティ醸成、資源、インクルージョン/バリアフリーなどの社会課題に焦点をあてます。
国際的に活躍する建築家が社会課題にどのような建築や建築空間をつくることよって対応しているのか、本シリーズでは先駆的な作品をつくり、批評を行っている建築家お二人にお話をうかがいます。

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主催:公益財団法人 国際文化会館
助成:一般財団法人MRAハウス

PICK UP

【Architalkウェビナーシリーズ 2023】
第2回「バリアに挑み、資源を活用する建築」

  • スピーカー:塚本由晴(アトリエ・ワン/建築家)
  • モデレーター:マイケル・マーフィー(MASS Design Group 創設者・建築家)
  • 配信日:2023年4月27日
  • 主催:公益財団法人 国際文化会館
  • 助成:一般財団法人MRAハウス

地球環境の悪化を進める近代的なライフスタイルに合わせた建築ではなく、ライフスタイルの見直しを促す建築作りや豊富にある地域資源を活用するために法律やマインドセットなど様々なバリアを超えるための取り組みや交渉を建築家は行うべきではないかと塚本氏は述べます。その取り組みの一環にある障がい者の方の積極雇用につながる空間づくりや茅葺屋根のエコロジカルな意義を活かした実践など、塚本氏に数々の建築作品の背景にある思想などについてお話をうかがいました。聞き手は、アメリカの社会派建築設計事務所であるMASS Design Group創設者のマイケル・マーフィー氏です。

配信映像

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塚本由晴(アトリエ・ワン/建築家)
1992年、貝島桃代とアトリエ・ワンを設立。東京工業大学大学院教授。ハーバード大学GSD,UCLA,コロンビアGSAP、コーネル大学、デンマーク王立アカデミーなどで客員教授を歴任。建築、公共空間、家具、現地調査、教育、美術展、キュレーション、執筆など、さまざまな分野で活動。すべての作品は「ふるまい学」と呼ばれる理論に基づいており、地域資源をより利用しやすくすることでコモンズの再構築を目指す。2022年、ウルフ賞ローラン賞(建築部門)受賞。

マイケル・マーフィー(MASS Design Group創設者・建築家)
建築とデザインの専門家グループであるMASSデザイン・グループの創立者・理事。建物や設計・建設プロセスを活用して、経済成長、社会変革、正義のための触媒となることを目指して作品をつくっている。MASSのプロジェクトであるNational Memorial for Peace and Justiceは、アフリカ系アメリカ人に対する暴力を記録し、人種間の対立について考えさせるためのプロジェクトとして全米で知られている。

 

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【Architalkウェビナーシリーズ 2023】
第1回「東南アジアの都市、環境、建築」

  • スピーカー:ヴォ・チョン・ギア(建築家)
  • モデレーター:田村順子(明治大学准教授)
  • 配信日:2023年3月30日
  • 主催:公益財団法人 国際文化会館
  • 助成:一般財団法人MRAハウス

世界の都市は、温暖化によって上昇する温度に対応しつつ、エネルギー効率の高い建物を必要としています。そのような中、亜熱帯気候のベトナムをはじめとする東南アジアの都市が直面している問題をどのように建築によって解決できるのかを知ることは他地域の人にとっても重要ではないでしょうか。ベトナムで現在最も知られる建築家であるヴォ氏は、ベトナム戦争を経た地域のご出身で過酷な気候の中、子ども時代の生活を送られた経験をもとに、それぞれの気候にあった建築や竹などを多用した環境に配慮した作品を数々つくられています。ヴォ氏に、作品の背景にあるお考えと同時に、メンタルヘルスを重視した働き方など示唆に富むお話をいただきました。

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ヴォ・チョン・ギア(建築家)
1976年にベトナムで生まれたヴォ氏は、東京大学で建築学を学ぶ。ヴォ氏は博士課程の途中でベトナムに戻り、2006年にVTNアーキテクツを設立。その後、早稲田大学にて博士号を取得。以来、VTNアーキテクツは、グリーン&バンブー建築のパイオニアとして、152の国際的な賞を受賞し、世界をリードする建築事務所となりました。中でも2016年にオランダのThe Prince Claus Awardとして多くの賞を受賞しています。世界経済フォーラムが2014年にヤンググローバルリーダーとしてヴォ博士を選出。ARCASIAから7回ゴールドメダルを受賞。

田村順子(明治大学准教授)
東京大学工学博士、ベルラーゲ研究所(ロッテルダム)にて修士号を取得。シンガポール国立大学デザイン環境学部建築学科(Urban Studies Research Group)で助教授を務めた後、2020年に明治大学に着任。主な研究テーマは、数理モデルを用いた空間分析で、特にアフリカやアジアのインフォーマルな居住地や低所得者層に焦点をあてている。また、空間アップグレードのためのデザイン、コミュニティ参加型プロセスも専門としている。このアプローチで、タンザニア、ザンビア、カンボジア、インドネシアで小さなプロトタイプを構築。

 

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ArchitalkxACC ウェビナーシリーズ (2022)

【ArchitalkxACC ウェビナーシリーズ】
第5回「建築・都市デザインにみる伝統とエコロジー」
【ArchitalkxACC ウェビナーシリーズ】
第4回「 建築・デザインを通してコミュニティを創る」
【ArchitalkxACC ウェビナーシリーズ】
第3回「建築からみる東南アジアの近代」
【ArchitalkxACC ウェビナーシリーズ】
第2回「アート、建築、社会」
【ArchitalkxACC ウェビナーシリーズ】
第1回「変わる建築家の社会的役割」

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お問い合わせ

国際文化会館 プログラム部門
〒106-0032 東京都港区六本木5-11-16
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