東日本大震災についての理事長メッセージ

3月11日に東日本一帯で発生した大地震・大津波により被害を受けられた皆様に、心よりお見舞い申し上げると共に、一日も早い復興を心からお祈りする次第であります。

国際文化会館におきましては、おかげさまで、ご宿泊・ご来館のお客様、職員一同、怪我もなく無事でした。また、建物への被害もほとんどありませんでした。会館としては、震災直後から館内に義援金募金箱を設置し、被災地への義援金として日本赤十字社を通じて寄付することとしております。海外の友人の皆様からも、会館を通じて被災地に寄付をしたいとのお申し出もいただいております。

この度の震災は、巨大地震、津波そして原発事故がほぼ同時に起こるという未曽有の大災害であり、被災地の復興には長い時間がかかることが予想されます。しかし、国際社会の温かい協力を得ながら、日本国民が一丸となって叡智を結集し、総力を挙げてこの試練を乗り越えていくことができると、私は確信しております。

震災以降、3月中に予定していたプログラムはほぼ全て中止を余儀なくされましたが、4月に入ってからは、通常に近いプログラムを実施し、施設の営業も行っております。2005年に一年間をかけて耐震補強・リニューアルの工事を行ったことが奏功し、建物の安全も確認できております。おかげさまで、桜が例年よりやや遅れて開花した4月上旬以降、レストランをはじめ、会館にも賑わいが戻ってまいりました。

原発に関する多くの情報が飛び交う中で、被災地だけでなく、東京をはじめとする各地を訪れる人の数もかなり減少しております。しかしながら、自粛の行き過ぎはこの国の再建の妨げになりかねません。皆様におかれましては、どうぞ会館へ足をお運びいただき、様々なプログラムにご参加いただき、また、各施設やレストランなどをご愛用いただきますよう、職員一同お待ち申し上げております。

2011年5月
国際文化会館
理事長 明石 康