【アイハウス・アカデミー】 アインシュタインとピカソ:科学と芸術における創造性-両者を結びつけるものは? ※本講演は中止になりました

※3月11日に発生しました地震の影響により本イベントを中止いたしました。

  • 講師: アーサー・I. ミラー(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン名誉教授)
  • モデレーター: 村上 陽一郎(東洋英和女学院大学学長)
  • 日時: 2011年3月29日(火) 7:00 pm
  • 会場: 国際文化会館 岩崎小彌太記念ホール
  • 会費: 1,000円(学生:500円、割引料金*:無料)*割引価格は国際文化会館会員の方に適用されます。
  • 用語: 日本語/英語(同時通訳付き)

20世紀前半、ほぼ同時期にアルバート・アインシュタインは相対性理論を、パブロ・ピカソはキュビスムを発見しました。いかにして、そして、なぜそれらは可能となったのでしょうか。この魅力に富んだ偶然の背景には、しばしば波乱万丈の、苦難と葛藤に満ちた個人史が横たわっています。数多くの同時代人からの非難を退け、新たなアイデアを生み出すための熱き闘いのドラマがある一方、独創的飛躍は、拠り所が不確かだと、誰からの注意を引くこともなく、認知されないこともありました。二人を天才へと至らしめた要因を把握するには、芸術家と科学者との創造力にはどのような類似性が存在するのか、彼らにとって“美意識”や“美”が意味するところは何か、最も高度な次元で創造性の謎を解明することはできるのか、などの疑問に対する答えを見出す必要があります。本講演では、ミラー氏に芸術と科学の領域を横断する創造性について論じていただきます。

略歴:アーサー・I. ミラー

アーサー・I. ミラーアーサー I. ミラー氏は、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの科学史・哲学科の名誉教授。パリの高等師範学校やハーバード大学などの高等学術研究機関で教鞭をとる。創造的思考、とりわけ、芸術と科学の創造性の底辺にあるものに魅了されながら、人類史の中で最もすぐれた芸術家と科学者による思想の歴史を学際的に検証し、人間の心や頭脳が独創的に働く条件を探究してきた。主著に、ピューリッツアー賞受賞候補作品となった『アインシュタインとピカソ?二人の天才は時間と空間をどうとらえたのか』(阪急コミュニケーションズ2002)。近著に、Deciphering the Cosmic Number: The Strange Friendship of Wolfgang Pauli and Carl Jungがある。また、氏の論考は、多数の日本の学術書や文化雑誌でも紹介されている。

略歴:村上 陽一郎

科学史、科学哲学研究の日本の第一人者である村上陽一郎氏は、東京大学先端科学技術研究センター長、国立ウィーン工科大学客員教授、国際基督教大学大学院教授、東京理科大学大学院教授などを経て、現在、東洋英和女学院大学学長、東京大学名誉教授。著書は『文明のなかの科学』(青土社1994)、『文化としての科学/技術』(岩波書店2001)、『人間にとって科学とは何か』(新潮社2010)など、多数。