2012年度IHJ芸術プログラム アートプログラム/コンサート

【IHJアーティスト・フォーラム】
夢を生きる―テイラー・アンダーソン、津波の犠牲となった米国人英語教師

  • ドキュメンタリー映画ジャパン・プレミア
  • 2013年3月4日(月) 7:00 pm 講堂
  • 監督: レジー・ライフ(1989年度日米芸術家交換プログラムフェロー)
  • 上映時間: 85分
  • 用語: 英語 (日本語字幕付き、逐次通訳付き)
  • 会費: 無料 (要予約)
  • 共催: 日米友好基金
JETプログラムで来日していた米国人外国語指導助手テイラー・アンダーソンは、2011年3月11日、宮城県石巻市赴任中に東日本大震災にみまわれ、津波の犠牲となりました。このドキュメンタリー映画は、テイラーの家族や友人たち、そして被災したJETプログラムの同僚たちへのインタビューで構成されており、10代の頃から日本に熱い思いを持ち続けてきた彼女の夢と生涯をたどります。道半ばで絶たれた彼女の志は、今、家族や友人、教え子たちに受け継がれ、日米を繋ぐ懸け橋となっています。

レジー・ライフ(監督): プロデューサー/映画監督。アジア、西アフリカ、カリブ海などを舞台に、民族性に焦点をあてたドキュメンタリー映画を製作し、受賞歴多数。世界で800以上の学校に作品が収蔵されている。代表作に三部作Struggle and Success: The African American Experience in Japan Doubles: Japan and America’s Intercultural Children、After American…After Japan。「コスビー・ショウ(The Cosby Show)」や「セサミ・ストリート(SESAME STREET)」など、人気テレビ番組のディレクターとしても知られている。1989年度日米芸術家交換プログラムフェロー。

*監督によるQ&A、アンダーソン氏による挨拶あり

 

 

越境:田中泯、国際文化会館の庭園を踊る

  • 日時: 2012年10月27日(土) 3:00 pm (開場:2:00 pm) ※雨天決行
  • 会場: 国際文化会館 庭園
  • 会費: 3,000円 (30歳以下、会員:2,000円)
  • 協力: アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)、工作舎、慶應義塾大学アート・センター
本年、国際文化会館は創立60周年を迎えました。設立以来、国や分野、文化的背景を超えた知的交流を通じ、相互理解の場を創出してきました。本企画はダンサーの田中泯氏に文化のクロスロードとしての舞を踊っていただくものです。舞台となる庭園は、京都の名造園家7代目小川治兵衛が手掛けたもので、戦後日本の代表的モダニズム建築に隣接し、さまざまな交流と越境の場に立ち会ってきました。ジャンルを超え、世界的に活躍する田中泯氏が国際文化会館庭園と出会います。
山中湖畔にて (C)Shiho Ishihara

■田中泯
1945年 : 3月10日、東京大空襲の日に東京都に生まれる
1960年代 : クラシック・バレエを学び、その後モダンダンスを学ぶ
1966年~: ソロダンス活動開始
1970年代 : 「ハイパーダンス」と称して、新たな独自の踊りのスタイルを発展させ、意欲的に展開
1978年 : 海外での最初のデビューとして、『パリ秋季芸術祭「日本の間」展』に招待参加(磯崎新・武満徹プロデュース、ルーブル装飾美術館)以降、今日に至るまでダンス界だけに留まらずあらゆる分野で活躍。日本国内、世界各地では独舞、またグループ作品の公演も多数行う。田中泯は、有名性に頼らず、より根源的な自身の踊りの追求として「場踊り」を現在も継続している。土方巽に私淑しているが、もはや自身の踊りは「舞踏」ではないと語る。著書に『僕はいつも裸だった』(2011 工作舎)。
http://www.min-tanaka.com
インドネシアの島々にて
45日間行った場踊りにて
(C)原田大三郎

 

【IHJアーティスト・フォーラム】
「バー青山」の残響

  • 日時: 2012年10月12日(金) 7:00 pm
  • 会場: 国際文化会館 講堂
  • 出演: ジェイソン・カーン (エレクトロニクス)、秋山 徹次(ギター)、
         中村 としまる(ノー・インプット・ミキシングボード)
  • 会費: 無料 (要予約)
  • 用語: 英語 (逐次通訳あり)
  • 共催: 日米友好基金

日米芸術家交換プログラムで来日中の音楽家、ジェイソン・カーンは、京都周辺の街にあふれる様々な音を録音することで、都市に継承されてきた文化遺産を探究しようと試みています。
 今回のコンサートで、カーン氏は自らが日本で過ごした1997年の音の記憶に立ち返ります。当時彼は、青山トンネルの入口脇に位置し、壁に掘られたコンクリート製格納庫のような雰囲気の、バー青山で演奏していました。そしてそこで中村としまる、秋山徹次と出会い、その後、数々のCDをつくりあげました。今回フェローシップの終了にあたり、バー青山以来、久しぶりにトリオで演奏します

ジェイソン・カーンウェブサイト
http://www.jasonkahn.net/

 

【IHJアーティスト・フォーラム】
島:瀬戸内海への舞踊的礼讃、空間の感覚と日常の輝き

  • 日時: 2012年8月9日(木) 7:00 pm
  • 会場: 国際文化会館 岩崎小彌太記念ホール
  • 作:  ディヴィッド・ブリック、松島麻衣子、参加パフォーマー
  • 会費: 無料 (要予約)
  • 用語: 英語 (日本語逐次通訳つき)
  • 共催: 日米友好基金

日米芸術家交換プログラムで来日した振付家/芸術監督のディヴィッド・ブリックは、瀬戸内海の島々を訪ね、建築家安藤忠雄の作品をリサーチしています。『島』は、ビジュアルデザイナーの松島麻衣子氏とのコラボレーションであり、安藤氏による美術館、寺院、教会などの建築作品やランドワークにおける瞑想性と、瀬戸内海の島々や、その地域社会に今もなお見られる、ありふれた日常の輝きを考察するパフォーマンス作品です。

ヘッドロング・ダンスシアターのウェブサイト
www.headlong.org


【IHJアーティスト・フォーラム】
目的地と出発点―三人のアメリカ人作家と日本

  • 日時: 2012年6月25日(月) 7:00 pm
  • 会場: 国際文化会館 講堂
  • スピーカー: シェイ・ヤングブラッド(作家)、グレッグ・ハーベク(作家)、ブライアン・ターナー(詩人)
  • 会費: 無料 (要予約)
  • 用語: 英語 (日本語逐次通訳つき、作品については英語のテキストを配布します)
  • 共催: 日米友好基金
日米芸術家交換プログラムで来日中の、三人のアメリカ人作家による朗読を行います。スタイルや主張はそれぞれ異なりますが、彼らには日本からインスピレーションを得て、日本を作品の背景に選んだという共通点があります。
シェイ・ヤングブラッドは『Add Architecture, Stir Memory』という新作を執筆中で、建物と記憶、その消失と構築がテーマです。今回のフォーラムでは前作の『Black Girl in Paris』からの抜粋を朗読します。
グレッグ・ハーベクの処女作『The Hindenburg Crashes Nightly』は、生涯にわたる強迫的な愛を描いた複雑な物語です。現在は第二次世界大戦下にミクロネシアへ入植した日本人について取材しています。フォーラムでは、リサーチで訪れた小笠原諸島で執筆したエッセイを朗読します。
ブライアン・ターナーは元アメリカ陸軍の軍曹で、彼の詩はおもにイラク戦争とその余波を扱っています。軍人一家に生まれたターナーは、日本を訪れることで日米間に横たわる戦争の歴史から、両国がいかに相互理解を育み、過去を乗り越えて繁栄へと進んでいけるかを、詩で明かしたいと考えています。今回は新旧の詩を織り交ぜて朗読します。

【IHJアーティスト・フォーラム】
欲望の重力:桜の下の空間と文化

  • 日時: 2012年6月15日(金) 7:00 pm-
  • 会場: 国際文化会館 講堂
  • 会費: 無料(要予約)
  • 用語: 日本語・英語(逐次通訳付き)
  • 共催: 日米友好基金

日米芸術家交換プログラムで来日し、庭園や都市のデザインを手がけるランドスケープ・アーキテクトのロン・ヘンダーソン氏は、日本文化とデザインにおける桜の意味の探究を目的に、人類学者や作庭家、庭師などにインタビューし、各地の古木や名所を訪ね歩きました。今回のフォーラムでは、画像などを交えながら、景観建築家の目に映った“桜”についてお話しいただきます。また会場では、この春の滞在中に書き溜めたスケッチも展示いたします。



【IHJアーティスト・フォーラム】
「知ること」の歌

  • 日時: 2012年5月23日(水)7:00 pm
  • 会場: 国際文化会館 岩崎小彌太記念ホール
  • 演奏: 永井 健太(ギター)、田中 悠美子(太棹三味線)、きむら みか(歌)、クリストファー 遙盟(尺八)
  • 会費: 無料(要予約)
  • 用語: 日本語/英語(逐次通訳付き)

作曲家のミッシェル・ナガイによる、西洋楽器と日本の伝統楽器、声を用いた作品を上演します。「知ること」の歌(Songs on the Theme of Knowing )は、ナガイ氏が日米芸術家交換プログラム・フェローとして、新潟県の農村の生活を探索してつくった世界初演作であり、季節の移り変わりや時の流れ、人々が繰り返す仕事と休息、といった日々の営みを探ったものです。

【日印国交樹立60周年記念コンサート】
永遠に新しい歌 タゴール・ソングとタブラの夕べ

  • 日時: 2012年5月11日(金)7:00 pm
  • 会場: 国際文化会館 岩崎小彌太記念ホール
  • 用語: 日本語、ベンガル語、ヒンドゥー語 (歌詞の英訳つき)
  • 会費: 3,000円(割引料金:1,500円)
  • *割引は国際文化会館会員に適用されます。

第一部: タゴール・ソング(タゴール詩集『ギーターンジャリ』より)

インド伝統舞踊バラタナティヤム
出演:タニシタ・ロイ・チャウドリー、ケイコ・チャトパディヤ、
スディプタ・ロイ・チャウドリー、エミ・マユーリ、 ラシミ・グプタ、
サムドラ・デゥターグ・グプタ 他

ラビンドラナート・タゴール

第二部: タブラの演奏と解説、ラーガによるタブラと サントゥール演奏

出演:アリフ・カーン(タブラ)、宮下 節雄(サントゥール)

インドの詩聖として知られ、アジアで初めてノーベル文学賞を受賞した詩人、ラビンドラナート・タゴール(1861-1941)は、文学一般から絵画、哲学、教育方面と、幅広く活躍し、音楽の分野でも、インド国歌、バングラデシュ国歌をはじめ、数千曲を超える歌を書きました。今回は『ギーターンジャリ』より数曲を、在日する演奏グループのパフォーマンスで、ベンガル語とヒンドゥー語、そして日本語の語りを交えてご紹介します。第二部ではカルカッタ出身の若手打楽器奏者、アリフ・カーンによるタブラのパフォーマンスを上演します。カーンは約850年続くタブラ奏者の家系の34代目です。今回は日本人サントゥール奏者の宮下節雄とともに、タブラの多彩な音色を披露します。