Hasso会

国際文化会館は1952年に、ジョン・D・ロックフェラー3世と松本重治を中心に設立され、戦後、日本が国際社会に復帰する上で不可欠な役割を果たしてきました。以来、立場や世代、性別、国籍、宗教などあらゆる垣根を越えてさまざまな人々が集まり、思索し、語り合い、創造するための機会と場を提供し続けています。戦後70年以上経た現在、未だ文化・歴史的背景の違いによる課題が山積している世界で、現代社会のさまざまな課題に対して当事者意識をもって取り組んでいる “Agent of Change” を囲み、多様な視点から密度の濃い意見交換会を実施しています。参加者に会館主催/共催の講演会の講師やモデレーターを依頼する他、本会で得た考えや意見、アイデアを各自が所属企業・団体や協会、コミュニティなどに持ち帰り普及する形で、本会の成果を有効にフィードバックしています。

《Hasso会の由来》
20世紀初頭、現在の国際文化会館の地が井上馨邸だった頃、茶室「八窓庵(はっそうあん)」があったことに因みます。そもそも茶室とは、戦国時代には武士たちがにじり口で刀を外し、敵対関係や身分に関係なく平等に対話ができる重要な社交の場でしたが、明治時代に井上馨邸に移築された八窓庵では、時代を代表するリーダーたちが集まるようになり、日本の近代化や国際化に貢献しました。当会館も、そうした精神を受け継ぎ、さまざまな分野のリーダーが自由闊達に意見を交わす場所であり続けたいという想いを込めて「Hasso会」と名付けました。

【これまで実施した会合】
「100年つづく”ものづくり”を目指す」
  皆川 明 氏(ミナ ペルホネン デザイナー)
1995 年に「minä perhonen」 の前身である「minä」を設立。ハンドドローイングを主とする手作業の図案によるテキスタイルデザインを中心に、衣服をはじめ、家具や器、店舗や宿の空間ディレクションなど、日常に寄り添うデザイン活動を行っている。デンマークKvadrat、スウェーデンKLIPPAN などのテキスタイルブランド、イタリアの陶磁器ブランドRiahard Ginori へのデザイン提供、新聞・雑誌の挿画なども手掛ける。


「“いのち輝く未来社会のデザイン”に向けて」
  藤本 壮介 氏(建築家)
北海道生まれ。東京大学工学部建築学科卒業後、2000年藤本壮介建築設計事務所を設立。2014年フランス・モンペリエ国際設計競技最優秀賞(ラルブル・ブラン)に続き、2015、2017、2018年にもヨーロッパ各国の国際設計競技にて最優秀賞を受賞。2019年に津田塾大学小平キャンパスマスタープラン策定業務のマスターアーキテクトに選定される。主な作品に、ロンドンのサーペンタイン・ギャラリー・パビリオン2013、House NA (2011年)、武蔵野美術大学 美術館・図書館 (2010年)、House N (2008年) 等がある。

  宮田 裕章 氏(慶應義塾大学 医学部教授、国際文化会館 理事)
保健学博士(東京大学大学院医学系研究科)。データサイエンスなどの科学を駆使して社会変革に挑戦し、現実をより良くするための貢献を軸に研究活動を行う。専門医制度と連携し5000病院が参加するNational Clinical Database、LINEと厚労省の新型コロナ全国調査など、医学領域以外も含む様々な実践に取り組むと同時に、経団連や世界経済フォーラムと連携して新しい社会ビジョンを描く。いのちを響き合わせて多様な社会を創り、その世界を共に体験する中で一人ひとりが輝くという“共鳴する社会” の共創を目指す。


「奈良と映画を通じた活動」
  河瀨 直美 氏(映画監督)
生まれ育った奈良を拠点に映画を創り続ける。一貫した「リアリティ」の追求はドキュメンタリー、フィクションの域を越えて、カンヌ映画祭をはじめ、世界各国の映画祭での受賞多数。代表作は『萌の朱雀』『殯の森』『2つ目の窓』『あん』『光』など。最新作に『朝が来る』。東京 2020 オリンピック競技大会公式映画監督。2025年大阪・関西万博プロデューサー、シニアアドバイザーに就任。故郷奈良で2010年に「なら国際映画祭」を立ち上げ後進の育成に力を入れる。

なら国際映画祭2020応援ツアー「歴史から学ぶ共創する未来」



「スポーツの力と日本フェンシング協会の改革」
 太田 雄貴 氏(日本フェンシング協会 会長)
小学3年生からフェンシングを始め、高校時代にはインターハイ3連覇を達成。日本代表として多くの国際大会に出場しアテネオリンピックで9位、北京オリンピックでは日本フェンシング史上初となる銀メダルを獲得。2012年のロンドンオリンピックにおいても、フルーレ団体で銀メダルを獲得した。 2015年には世界選手権で、日本人初の金メダルを獲得した。2016年に現役引退後もフェンシングの普及に取り組み、現在は日本フェンシング協会会長、国際フェンシング連盟の副会長を務める。




「アートとテクノロジーが切り開く未来」
 脇田 玲 氏(慶應義塾大学環境情報学部 学部長)
科学と現代美術を横断するアーティストとして、高度な数値計算に基づくシミュレーションを駆使し、映像、彫刻、インスタレーション、ライブ活動等を展開している。これまでに Ars Electronica Center, Mutek, WRO Art Center, 清春芸術村, 日本科学未来館などで作品を展示。2016年からは音楽家 小室哲哉とのコラボレーション・プロジェクトを開始し、Ars Electronica Festival や RedBull Music Festival で作品を発表している。2019年より慶應義塾大学SFC環境情報学部長に就任。


     杉山 央 氏(森ビル株式会社 新領域企画部、MEDIA AMBITION TOKYO理事)

学生時代から街を舞台にしたアート活動を展開、2000年に森ビル株式会社へ入社。タウンマネジメント事業部、都市開発本部を経て六本木ヒルズの文化事業を手掛ける。2018年「MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab Borderless」企画運営室長として年間230万人の来館者を達成。世界で最も優れた文化施設等におくられるTHEA Awards、日経優秀製品サービス賞最優秀賞等を受賞。現在は、新領域企画部にて未来の豊かな都市生活に必要な文化施設等を企画している。

「コロナの時代を生きる~先人の経験に学ぶ」
 松山 大耕 氏(妙心寺退蔵院 副住職)
1978 年京都市生まれ。東京大学大学院農学生命科学研究科修了。埼玉県新座市・平林寺にて3年半の修行生活を送った後、2007年より退蔵院副住職。日本文化の発信・交流が高く評価され、2009年観光庁Visit Japan大使に任命される。また、2011年より京都市「京都観光おもてなし大使」。2016年『日経ビジネス』誌の「次代を創る100人」に選出され、同年より「日米リーダーシッププログラム」フェローに就任。2018年より米・スタンフォード大客員講師。2019年文化庁長官表彰(文化庁)、重光賞(ボストン日本協会)受賞。2011年には、日本の禅宗を代表してヴァチカンで前ローマ教皇に謁見、2014年には日本の若手宗教家を代表してダライ・ラマ14世と会談し、世界のさまざまな宗教家・リーダーと交流。また、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席するなど、世界各国で宗教の垣根を超えて活動中。


「日本の『構造的差別』の現実と解決」
 スプツニ子! 氏(アーティスト・デザイナー・東京藝術大学デザイン科准教授)
1985年生まれ。インペリアル・カレッジ・ロンドン数学科および情報工学科を卒業後、英国王立芸術学院(RCA)デザイン・インタラクションズ専攻修士課程を修了。RCA在学中より、テクノロジーによって変化していく人間の在り方や社会を反映させた映像インスタレーション作品を制作。最近の主な展覧会に、2019年「未来と芸術展」(森美術館)「Cooper Hewitt デザイントリエンナーレ」(クーパーヒューイット、アメリカ)、「BROKEN NATURE」(第22回ミラノトリエンナーレ,伊)、2017年「JAPANORAMA」(ポンピドゥーセンターメス、仏)2016年「第3回瀬戸内国際芸術祭」(ベネッセアートサイト直島)、「Collecting Future Japan – Neo Nipponica」(ビクトリア&アルバート博物館、イギリス)など。2013年よりマサチューセッツ工科大学(MIT) メディアラボ 助教に就任しDesign Fiction Group を率いた。 その後東京大学生産技術研究所特任准教授を経て、現職。VOGUE JAPAN ウーマンオブザイヤー2013受賞。2014年FORBES JAPAN 「未来を創る日本の女性10人」選出。2016年 第11回「ロレアル‐ユネスコ女性科学者 日本特別賞」受賞。2017年 世界経済フォーラム 「ヤンググローバルリーダーズ」、2019年TEDフェローに選出。著書に「はみだす力」。

「すべてはビジョンから始まる」
 中川 政七 氏(株式会社中川政七商店 代表取締役会長)
1974年生まれ。京都大学法学部卒業後、2000年富士通株式会社入社。2002年に株式会社中川政七商店に入社し、2008年に十三代社長に就任、2018年より会長を務める。業界初の工芸をベースにしたSPA業態を確立し、「日本の工芸を元気にする!」というビジョンのもと、業界特化型の経営コンサルティング事業を開始。初クライアントである長崎県波佐見焼の陶磁器メーカー、有限会社マルヒロでは新ブランド「HASAMI」を立ち上げ空前の大ヒットとなる。現在は奈良の地に数多くのスモールビジネスを生み出し、街を元気にするプロジェクト「N.PARK PROJECT」を提唱。産業観光によりビジョンの実現を目指している。2015年には、独自性のある戦略により高い収益性を維持している企業を表彰する「ポーター賞」を受賞。「カンブリア宮殿」「SWITCH」などテレビ出演のほか、経営者・デザイナー向けのセミナーや講演歴も多数。著書に『小さな会社の生きる道。』(CCCメディアハウス)、『経営とデザインの幸せな関係』(日経BP 社)、『日本の工芸を元気にする!』(東洋経済新報社)

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