配信映像
- スピーカー: ミリアム・コロネル・フェレール(平和活動家・元フィリピン政府和平交渉団議長)
- モデレーター: 石井正子(立教大学教授)
- 配信開始日: 2024年3月29日
- 用語: 英語(日本語字幕付き)
- 主催:国際文化会館
- 助成: 一般財団法人MRAハウス
第2回目は、フィリピンのミンダナオ地域のイスラム武装組織との和平交渉の団長を務めた女性の平和活動家を迎え、和平交渉における女性の役割の重要性について考えます。現在のガザ地区での紛争やウクライナでの戦争の長期化などから平和構築や交渉の難しさがわかります。長く続いたフィリピンでの内戦の和平交渉の陣頭指揮をとり、和平に導いたミリアム・フェレーラ氏に当時の交渉の難しさや女性が交渉パネルに入ることの重要性などについて語っていただきました。
ミリアム・コロネル・フェレール(平和活動家・元フィリピン政府和平交渉団議長)
2014年にフィリピン政府がモロ・イスラム解放戦線(MILF)と合意に達し、史上初の女性首席交渉官として最終和平協定に署名した。彼女は2010年にベニグノ・アキノ3世大統領によって政府の交渉チームに任命され、2012年に議長に就任した。コロネル・フェレールは他の女性平和構築者たちとともに、フィリピン初の「女性、平和、安全保障に関する国家行動計画」の起草に着手し、最終的に国連安全保障理事会決議1325へのコミットメントの一環として2010年に政府によって採択された。2014年にはフィリピン政府とMILFがバンサモロに関する包括的合意(CAB)に署名した。2020年、コロネル・フェレールは、ミャンマーやアフガニスタンなどの国々で、対話のための安全な場の招集や調停イニシアティブの支援に携わる女性たちの先駆的グループ「東南アジア女性平和調停者」を共同設立した。
石井正子(立教大学教授)
立教大学異文化コミュニケーション学部教授。
専門:フィリピン研究、紛争研究。
主著=『女性が語るフィリピンのムスリム社会――紛争・開発・社会的変容』(明石書店、 2002年)。共著=『現場<フィールド>からの平和構築論』(勁草書房、2013年)、『地域・草の根から生まれる平和』(早稲田大学出版部、 2015年)。『甘いバナナの厳しい現実』(コモンズ、2020年 編著)
*インド太平洋次世代リーダーによるウェビナーシリーズは、今後のインド太平洋地域を創る新しいリーダーやアイデア、取り組みを広く紹介することを目的に2021年1月より実施しているウェビナーシリーズです。