【japan@ihj】 第二次世界大戦の原点とこれからの米国-アジア関係

ニューヨーク・タイムズ紙ベストセラー作家のジェームズ・ブラッドリー氏が、新著The Imperial Cruise: A Secret History of Empire and War (Little, Brown & Co., 2009) について講演いたします。

  • 講師: ジェームズ・ブラッドリー(作家)
  • 司会: 奥田暁代(慶應義塾大学教授)
  • 日時: 2010年3月29日(月) 7:00 pm
  • 会費: 無料(要予約)
  • 用語: 日本語/英語(同時通訳付き)
  • 共催: 国際文化会館、ボストン日本協会、アメリカ大使館

現在ベストセラーとなっているThe Imperial Cruiseは、セオドア・ルーズベルトが、日米外交を人種理論を基に行い、また、議会やノーベル賞選考委員会(ルーズベルトは1906年にノーベル平和賞を受賞)に知らないところで、日本の大韓帝国(韓国)の支配権を認める協定を日本政府と交わしていたことなどを明らかにしています。ニューヨーク・タイムズ紙は、「The Imperial Cruiseは、セオドア・ルーズベルト大統領に対する従来の評価を新たにするほどの衝撃である」と評しています。

略歴:ジェームズ・ブラッドリー


ジェームズ・ブラッドリー太平洋を舞台にした歴史ノンフィクションを専門とする米国人作家であり、歴史家。父親であるジョン・ブラッドリー氏は、ピュリツァー賞を受賞した報道写真「硫黄島での国旗掲揚」に写っている星条旗を掲げた6人のアメリカ兵のうちの1人である。上智大学に留学経験もある。米国の高校生を日本および中国に派遣することによりアメリカとアジアの相互理解を醸成することを目的としたジェームズ・ブラッドリー平和財団の理事長も務める。氏の一番のベストセラーである『硫黄島の星条旗』(文春文庫 2002年)は、硫黄島の戦いにおけるこの6人のアメリカ兵の物語である。本作品は、クリント・イーストウッド監督により「父親たちの星条旗」として2006年に映画化された。氏の二つ目の著作であるFlyboys: A True Story of Courage (Little, Brown & Co., 2003) は、硫黄島の戦いで父島の攻略中に撃墜された9人のアメリカ軍パイロットを中心に描いている。このうち1人だけ日本軍の捕虜とならず生還したのが、ジョージH・W・ブッシュ中尉(元大統領)だった。

略歴:奥田暁代

慶應義塾大学法学部教授。専門は、アメリカ文学、アメリカ研究。著作に『物語のゆらめき――アメリカン・ナラティヴの意識史』(共著、南雲堂) 、『記憶を紡ぐアメリカ――分裂の危機を超えて』(共著、慶應義塾大学出版会)、『クー・クラックス・クラン 革命とロマンス』(共訳、水声社)など。