【新渡戸フェローとの対談】#4「ヨーロッパ近代思想研究の意義」(加藤節×河野至恩)

「新渡戸フェローとの対談」シリーズ第4回となる今回は、新渡戸フェローとして英国・ケンブリッジ大学(クレアホール)で在外研究を行った加藤節氏(成蹊大学名誉教授)にお話を伺いました。ご専門はヨーロッパ政治思想史・政治哲学であり、ホッブス、スピノザ、ロックに代表される17世紀政治思想の研究とともに、日本における政治学史研究や現代世界の政治哲学的考察においても多大な功績を残してこられました。

聞き手には、日本文学や比較文学を専門に、国際的な活動にも積極的に取り組んでいる河野至恩氏(上智大学国際教養学部教授)をお迎えしました。

大学進学以前から、ご自身の思想のあり方について悩み葛藤しながら、研究者として社会に関わり続けてきた加藤氏。揺らぐ現代社会の中で、私たちが「人間性」を大事に、デモクラシーについて見直していくうえで示唆に富んだ内容となっています。人文・社会科学が今こそ重要であること、ケンブリッジ大学で出会い、「生涯の研究の同行者」と語るジョン・ダン教授との友情など、パーソナルな側面からもお話しいただいた貴重な動画です。ぜひご視聴ください。

第4回#4「ヨーロッパ近代思想研究の意義」

  • 対談
    加藤 節(成蹊大学名誉教授/新渡戸フェロー(1979~81))
    河野 至恩(上智大学 国際教養学部教授)
  • 配信日:2022年7月28日
  • 言語:日本語のみ
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    加藤節(Takashi KATO / 成蹊大学 名誉教授 | 新渡戸フェロー 1979年~81年) 加藤 節(成蹊大学名誉教授/新渡戸フェロー(1979~81))
    加藤節先生
    1944年長野県生まれ。1969年東京大学法学部卒業。1974年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。専門はヨーロッパ政治思想史・政治哲学。ホッブス、スピノザ、ロックに代表される17世紀政治思想の研究とともに、日本における政治学史研究や現代世界の政治哲学的考察においても多大な功績を残している。著書に『近代政治哲学と宗教』『ジョン・ロックの思想世界』(以上 東京大学出版会),『政治と人間』『政治と知識人――同時代史的考察』『南原繁の思想世界――原理・時代・遺産』(以上 岩波書店),『南原繁――近代日本と知識人』(岩波新書),『政治学を問いなおす』(ちくま新書),『同時代史考――政治思想講義』(未来社)ほか。訳書にジョン・ロック『統治二論』(岩波文庫),ジョン・ダン『ジョン・ロック――信仰・哲学・政治』(岩波書店)、ホッブズ『リヴァイアサン』(ちくま学芸文庫、近刊)ほか。
    河野 至恩(上智大学 国際教養学部教授)
    河野至恩先生1972年生まれ。上智大学国際教養学部教授。専門は比較文学・日本近代文学。高校卒業後、国際文化会館が事務局をしていたグルー・バンクロフト基金の奨学生として、米国のリベラル・アーツ・カレッジであるボードイン大学に留学して学士号を取得、その後プリンストン大学で博士号を取得。米国の大学で教鞭を執った後、2006年から上智大学で教鞭を執る。日本文学や比較文学を専門に、国際的な活動にも積極的に取り組んでいる。著書に『世界の読者に伝えるということ』(講談社現代新書)、共編著に『日本文学の翻訳と流通』(勉誠出版)ほか。

    「新渡戸フェローとの対談」動画シリーズ

    国際文化会館70年の歴史の中でも最も特筆すべき事業の一つが「社会科学国際フェローシップ(新渡戸フェローシップ)」です。日本と諸外国の学術交流に先駆的な役割を果たし、国際文化会館創設者たちと所縁のあった新渡戸稲造(1862–1933)にちなみ、国際的に活躍する日本の社会科学者を育成するというビジョンを掲げ、1976年から2008年までの32年間にわたって計170名のフェローを世界20数か国の研究・教育機関に派遣しました。フェローは帰国後、学術をはじめ様々な分野においてめざましい活躍をしています。

    本インタビューシリーズでは、創立70周年記念事業の一環として、何人かの新渡戸フェローの方々に対談の形でお話をうかがいます。第一線で活躍されてきた知的リーダーがどのように形作られてきたか。時にパーソナルな話も含めてお話しいただき、次世代への示唆に溢れる対談シリーズを提供していきます。

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